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【トラック編】TMS2017に行って、やっぱり日本のモノづくりって凄いなって思った。part1
こんにちは。
きょうこです。
「東京モーターショー2017」にやってきました。
東京モーターショーは世界5大モーターショーの1つとも言われており、今回で45回を迎えます。2年に1回の開催のため、ファンにとっては待ちに待った開催というわけです。車の祭典という事もあり、車と切っても切れない繋がりのあるギオンのブログ担当としては、一度は行ってみようという事でやってきました。
ちなみに、東京モーターショーを”TMS”って略すと、「あっこの人、車好きだな」って思われるので、是非使ってみてください。
会場の東京ビッグサイトは、オープンの前にも関わらずすごい人が並んでいます。
中に入ると国内外から沢山の車メーカーが、近未来的なコンセプトカーや、新車などを展示していて大賑わい。
カッコいい~
各社ブースも工夫を凝らし、車が一番カッコよく見える演出をしています。
すごい人だかり。
その先には、、、
レクサスのコンセプトカー「LS+Concept」
第一声で「絶対高いじゃ~ん」
と、ため息交じりに言ってしまう程の、破壊力抜群な価格を容易にイメージさせるデザイン。
と、こんな風に車の最新事情が凝縮されています。
しかし、今回私がご紹介したいのは、乗用車の最新情報ではございません!
物流会社として、日々輸配送するトラックなど商業用の車両の最新事情をリサーチしに来ました!
しかも、ギオンになじみの深い会社が多数出展しているという事なので、今回は、特になじみの深い企業にをご紹介させていただきます。
それでは行ってみましょう!
日野自動車株式会社
「トントントントン日野の2トン」のCMでお馴染みの日野自動車株式会社様のブース。
日野自動車ブースを案内してくださるのはこのお二人!
製品開発で大型トラックを担当している渡邉さん(右)と車両実験部の小野さん(左)です。
日野自動車の出展の目玉は、モデルチェンジをした大型プロフィアと中型レンジャー。
両車ともにグッドデザイン賞を受賞し、とても魅力的なものになっています。
特に、フルモデルチェンジをしたプロフィアは、商業車で初めて「グッドデザイン・ベスト100」に選ばれた車両です。
大型トラック・プロフィア
「ぶつからない装備」は従来から搭載されていたので、今回は、「ドライバーさんを疲れさせない事で危険な状態に陥らせないこと」を目指したそうですが、この新型プロフィアは話を聞くととにかく凄い!
①快適空間!
乗り心地を追求し、仕事スペースだったキャブ内を『居住スペース』に変えられるように拘ったとか。
男性でも立って着替えができるようにということで、センターフロアから天井まで車高制限に引っかからない限界まで上げて1.7mを確保。
しかも、パーキングブレーキとミッション用のシフトが全てインパネ部分に納めてあり、運転席からの移動が楽にできるように工夫されています。
さらに、シートは座り心地が抜群!
エアサスシートは高低の調整が細かくできたり、エアサスの硬さも好みに合わせて調整可能なのが良いですね。
ドライバーセンサーがメーターの上部に標準装備されています。走行中によそ見をしたり、目を瞑っていたらアラートが鳴るようになっているんです。眠気が来ても起こしてくれるシステムはありがたいですね!
②安全性能が増えました!
プロフィアの安全装備に『世界初』の新たな技術が盛り込まれました。
それは、ハイビームで走行しても、対向車や前走車にとって眩しくないライトの搭載。
ハイビームだと対向車や歩行者を早く検知し事故防止になるため、最近は警察がハイビーム走行を呼びかけているくらいです。とは言うものの、対向車や前走車の事を考えると、常にハイビームで走行するのには抵抗があるのが現状ですよね。
そんな場面で大活躍しそうなこの技術!
プロフィアのハイビームランプは、11個のLEDライトが集合。そして、11個の内、対向車や前走車に当たるLEDライトのみが自動で消灯し、眩しさを軽減してくれる優れものです。
③エンジンがすごい!
このプロフィアのエンジンは、ターボを2つ組み合わせている『2段過給ターボ』。9リッターにもかかわらず、従来の13リッターと同等の馬力のあるA09C。
通常1つしかついていないインタークーラーを、ターボ1個ごとに1つ付けて2段重ねにしています。これで、常に冷たい空気で冷却することで燃焼効率を上げて、燃費を向上させます。ターボだけでなく、インタークーラーも2つというのは国内初だそうです!
しかも、「2017年超モノづくり部品大賞 日本力(にっぽんぶらんど)賞」を受賞されたとか。
「13リッターから9リッターにダウンサイジングした事で、エンジンだけで300㎏の軽量化に成功しました。つまり、従来よりも300㎏多く納品商品を積載できるんです。」
何ですと・・・!!
積載制限が厳しい物流業界にとって、これは朗報ですね。
と、ここではすべてを紹介しきれませんので、更に詳細を知りたい方はこちらから!(プロフィア紹介ページ)
中型トラック・レンジャー
街に調和する優しい印象のデザインにしました。中型トラックは街中の走行が多くなりますからね。
安全装備が標準装備化しました!
中型トラックにはこれまで安全装備の一部は標準装備されていなかったんですが、今回のモデルチェンジから全て標準装備になりました!
標準装備になったものは、PCS、スキャニングクルーズ、ドライバーモニター、車両ふらつき警報、車線逸脱警報などです。
ギオンは中型トラックの車両数が多いので、中型に安全装備が標準で搭載されていると有難いです!
レンジャーの魅力をさらに詳しく見るにはこちらから!(レンジャー紹介ページ)
いすゞ自動車株式会社
続いて、いすゞ自動車株式会社様のブースにやってきました。
今回の出展内容は、現段階・少し先・未来にいすゞ自動車ができる事、できるであろう事を社会へ提案する場になっているようです。
どんな未来なのか、わくわくしますね!
「私たちいすゞは社会に支えてもらっている、その社会へ私たちは何ができるのか」をとことん考えた結果が詰まったブースになっています。
今回ブースを案内していただくのは、いすゞ自動車株式会社の広報の工藤さん。
デザインコンセプト・FD-SI
未来感が半端じゃないこの車。
いすゞがデザインコンセプトとして出展した「FD-SI」は、未来の配送を想定してデザインされた2トントラック。
「将来、配送のスタイルがこんな風になったらいいな」が詰まった車だそうです。
背景としてあるのは、荷積み、荷降ろし、運転、お客様へ手渡し等、ドライバーが一人で抱える仕事が多いという現状で、その負担を少しでも軽くしたいという想いの結晶です。
ちなみに、「Future Delivery – Swarm Intelligence(未来の配送-群知能)」の略だそうで、群知能に着目した、未来の配送システム及びトラックを意味しています。
群知能とは、蜂やアリの巣、鳥や魚の群れ、細菌のコロニーの様に、自然界においてそれぞれの1個体が協調して、秩序ある行動をとる集団がありますよね。それぞれの個体は指示を受けているわけではありませんが、自然とその様に動きます。元々そのように制御・プログラムされていて、群れになった時に、個々の能力の和よりも大きな力を発揮します。その事を群知能と言います。
各拠点の配送システムを、その行動アルゴリズムに見立てた構想なのでしょう。
さしずめ、拠点 = ハチの巣、トラックやドライバー = 働き蜂 というイメージでしょうか。
ユニークな発想ですね!
まだまだ構想段階で、工藤さんは「いすゞが夢見ている未来」だとおっしゃっています。
① いすゞ自動車の夢 ~荷物のお届までの流れ~
トラックの乗車はドライバー1人。各エリアの集積所にはエリアスタッフ5人程がトラックの到着を待っています。
到着したら、どのエリアに配送する荷物なのか自動で識別され、荷物が詰められている六角形のハニカム構造部分がにゅうっと出てきます。
そして、それらをエリアスタッフが手分けしてお宅まで届けます。
② いすゞ自動車の夢 ~エリアスタッフって何?~
決まった時間に、到着地点でトラックを待っているのは、隙間時間だけを有効活用して協力してくれる主婦や学生のバイトさん等も想定しているそうです。その時間に来られる人が協力して届けるのはどうだろうか!?という事です。
確かに、協力して出来る作業だけでも複数人で行うと、ドライバーの負担は軽減しますね。
少子高齢化社会に伴い人材不足に拍車がかかることを考えると、拘束時間を短くすることって必要になってきますので、隙間時間を活用したい人にとっては、エリアスタッフというのも魅力的なのではないでしょうか。
その他にも、サイドミラーの代わりにカメラが搭載され、画像がフロントガラス部分に映し出されるようになっていたり、近未来的なデザインですね!
エルフEV
これは、「少し先にできるであろう事」!
いすゞの小型トラック・エルフのEV車が展示されていました!
エルフは小型トラック部門で日本シェアNo.1を誇っています。
その高い評価があるからこそ、EV車においても商用車に必要な機能や性能をしっかりと満たしたものでなければならないという事で、現在力を入れているそうです。
現段階では、2018年にモニター車として市場に投入していく予定だとか。その後、販売を視野に作り込んでいくそうです。
サービスが多様化している現代、積み荷の質や量や走行距離等トラックが使用される状況は千差万別です。その中で、どの程度のバッテリーを搭載するのか、インフラの整備状況等、緻密に検討しなければならない事がまだまだあるそうです。
どれも難しい課題ですが、エルフEVが街中を走行する光景を早く見たいものですね!
ISUZU 6×6(いすゞ シックス・バイ・シックス)
この車は、「現段階でできる事」だそうです。
6輪駆動で、高走破性を追求。通常の車では走行できない道もスイスイ走れるISUZU 6×6!
いすゞが社会のために何かできないだろうかと考えたところ、やはり非常時であっても「運ぶ」を支えることであると考えたことから、この車ができたそうです。活躍の場面は、自然災害時など瓦礫や土砂で普通の車両が通行できないような状況下を想定されています。
いすゞプラザにも展示されているSKW(自衛隊が使用しているいすゞ自動車の車両)や、これまで作ってきた車両の技術があるいすゞ自動車だからこそ「すぐにでもできる事」ですね。
今回紹介しきれなかったいすゞ自動車の魅力はこちら!(いすゞ自動車HP)
ちなみに、いすゞ自動車の色んな小ネタはコミュニティサイト「Hakobu」でも紹介されていますよ!
次回は
今回はPart1という事で、トラックメーカー2社をご紹介させていただきました。
続いての『【部品編】TMS2017に行って、やっぱり日本のモノづくりって凄いなって思った。part2』
では車を作るうえで欠かせない部品メーカーをご紹介しております!
是非ご覧ください。